#M009 仕方なく着るか、着ることで物語を作るか河毛俊作(以下 河毛):コロナの影響を受けたこの3年間は、ファッションのTPOの破壊がさらに進みましたね。省エネのこともあって、もうビジネスマンもネクタイは、しなくていいじゃないか、というシリコンバレー式が深くしみ込んだ。そんな背景のなかでお洒落を楽しみたい人は自由に楽しみ、そうでない人は、結果ただただ、だらしなくなった感があります。西 ゆり子(以下 西):昔と違ってコンサートや歌舞伎のお客さんもけっこうラフな人はラフですね。河毛:それはそれでいいけど、人が誰かからちゃんとしていると思われたいなら、グレーか紺のスーツを着て無地のネクタイ締めてれば、それはひとつの記号になるという便利さがあると思う。そもそも男の服の原点は制服だと思いま...2023.02.27 03:00(2022)男の服と、いい時間
#S020 おしゃれのTPOは相手に対するリスペクト こんにちは、西ゆり子です。今月は「シーン別のおしゃれを楽しむことが大切」というお話をしています。どんな場所に行くときでも同じスタイルではなく、日々の生活の中における様々なシーンによって、身に着ける服も変えてみる――それがおしゃれの幅を広げることにつながって、ひいては人生そのものを豊かにしてくれると、私は思っているからです。 ですが、その際にひとつ注意が必要です。「シーン別のおしゃれをしましょう」とお話すると、「TPOに合わせなきゃいけないんですよね。それって、難しくないですか?」と、質問されることがよくあります。それは多分、「TPOに合わせた服装は堅苦しい」「その場にふさわしいドレスコードなんて、よくわからない」と思っている方が多...2023.02.20 03:00(2022)スタイリング通信
#F009 自分が主演の映画を撮るように風景を想像しながら服選び 日々のファッションを決める時、私が必ずすることがあります。それは、どんな小さな用事でも、当日の流れをあらかじめ脳内シミュレーションすること。といっても大げさなことではなくて、家事の合間にできる簡単なことです。 たとえば友達がランチに誘ってくれたなら、スマホでお店の雰囲気や座席の様子などをチェック。一緒に行くメンバー、お店のインテリアや雰囲気に合った服装を自分なりに想像します。食事なら上半身にポイントがある服にしよう、とか、ベンチシートならあまりボリューミーな服よりコンパクトなほうが隣の人に気遣いがないかも、とか。口コミサイトを見て何を食べようかな、と想像すると楽しいように、レストランの風景の中にいる自分の姿を想像するのも楽しいです...2023.02.13 03:00(2022)ファッションオタク部
#S019 シーン別のおしゃれをもっと楽しもう こんにちは、西ゆり子です。今年の冬は本当に寒い!「10年に1度の寒波」で心まで冷えきって、おしゃれをする気力が湧いてこないという方もいるのでは? でも、そんなときこそ服のパワーを借りましょう。大好きな服、ワクワクする服を着ていれば、寒風もなんのその。自分の心が躍る服を身に着けて、1年で最も寒いこの時期を元気に乗りきっていきましょう。 さて、先月のスタイリング通信では「なりたい自分を服で演出する方法」についてお話ししました。自分の好きな服を身に着けておしゃれを楽しむことはもちろん大切なことですが、それ以上に、服には「その人の個性を際立たせる」ための大きな力があることをお伝えしました。 そして、もうひとつ、服には「その場の景色を存分に...2023.02.06 03:00(2022)スタイリング通信