#F010 素敵へのカギは、半歩踏み出す勇気 昨年6月に「着る学校」がスタートし、私もアシスタントとして西さんの教えや生徒さんたちの生の声にふれるなかで、気づきや学びがいくつもありました。生徒さんたちの肉声やアンケートでは、こんなフレーズにちょくちょく出会います。♬周りからお洒落に見られたいけど、何を着たら良いのかわからない……。♬服を選ぶのが毎日辛い。♬ダサいと思われたくない。 多くの方は周囲の目線が気になっていて、他の人から素敵だと見られたい、でもその一方で目立つファッションへの抵抗も強め。もしかしたら学校時代の制服のような、溶け込むファッションの影響もあるかもしれませんね。私も以前は無難なベーシックカラーに偏りがちで、差し色といってもせいぜいカーキやブルーグレーどまり。...2023.03.13 03:00(2022)ファッションオタク部
#F009 自分が主演の映画を撮るように風景を想像しながら服選び 日々のファッションを決める時、私が必ずすることがあります。それは、どんな小さな用事でも、当日の流れをあらかじめ脳内シミュレーションすること。といっても大げさなことではなくて、家事の合間にできる簡単なことです。 たとえば友達がランチに誘ってくれたなら、スマホでお店の雰囲気や座席の様子などをチェック。一緒に行くメンバー、お店のインテリアや雰囲気に合った服装を自分なりに想像します。食事なら上半身にポイントがある服にしよう、とか、ベンチシートならあまりボリューミーな服よりコンパクトなほうが隣の人に気遣いがないかも、とか。口コミサイトを見て何を食べようかな、と想像すると楽しいように、レストランの風景の中にいる自分の姿を想像するのも楽しいです...2023.02.13 03:00(2022)ファッションオタク部
#F008 「私らしさの」舞台裏 好きなものを着ていると、自信をもって人と向き合えるような気がします。誰かと会う時には、つねに自分の好きな自分でありたい。大切な時ほど、お気に入りの服を着ていたいと思っています。 私は洋服リースのお仕事中のデニムスタイルからお呼ばれのドレスアップまで、“TPOの振り幅”はかなり大きいほうだと思いますが、”キャラクターの幅”は増えすぎないように、わりあい絞り込んでいます。キャラに幅がありすぎると、揃えるべきファッションの幅も広すぎて、迷ってしまうような気がするから……。たとえばお家のキッチンで、本格的なフレンチもインド料理も、とジャンルが増えるほど、揃える調理道具も食材もどんどん増えます。それをすべてきちんと管理して使いこなすのは大変...2023.01.16 03:00(2022)ファッションオタク部
#F007 ヴィンテージは自分らしさへの近道 先日、西さんが、胸もとにボタニカルの刺繍が入ったサックスブルーのコットンシャツのインナーにバーガンディのタートルのニットをあわせ、ボトムスには艶感のあるパープルのタイトスカートで颯爽と待ち合わせ場所に現れました。あまりの可愛さに、「今日のコーディネートとっても素敵です! 新作ですか?」と興奮気味に尋ねると、「これはもう20年以上前に買ったスカートにシャツも10年選手よ。どれも大好きで手放せないの」と、チャーミングな笑顔で答えられ、思わず胸がときめきました。 西さんとお話していてよく話題にあがるのは、大好きなアイテムは何年経っても色褪せることなく、着るたびに自信とパワーを与えてくれるということ。サスティナブルがファッション業界の大...2022.12.12 03:00(2022)ファッションオタク部
#F006 肌が選ぶ素材こそ最高 私の母は洋裁、和裁、編み物が得意な人で子供の頃から姉妹揃ってよくお揃いのお洋服を作ってもらいました。一緒に生地屋さんに行くこともあり、小さい頃から自然と生地(素材)に意識が向いていたような気がします。春、秋はコットン、夏はリネン、冬はウール。「素材と季節は切っても切れないもの」と無意識に刷り込まれたと思います。最近は季節感なくいつどんな素材を着ていてもおかしいと言われることがなくなりましたが、やはり季節に合った素材や色合いの装いをしている人は、街中でも目が惹きつけられます。夏なら涼を感じ、冬なら暖を感じ、目で季節の移ろいを楽しむことができるのは、素敵なことですね。 母が若い頃は、秋になればウールのタータンチェックのスカートにトッ...2022.11.14 03:00(2022)ファッションオタク部
#F005 バランスは自分の身体との対話 私のまわりのお洒落な人は、皆バランス感覚が優れています。自分に似合うものを良く知っていて、素材や色、ボリュームなどが絶妙でいつも素敵!決してモデル体型では無く、皆何かしらのコンプレックスを抱えています(もちろん私自身も!)。それでも今っぽくお洒落な印象になれるんです。つまり、ひとりひとりのバランスは、ちょっとした工夫の積み重ねで手に入るのだと思います。 ●「お直し」で服と自分とのバランス調整 「お直し」の力は、案外大きくて、服を自分のものにすることを助けてくれます。私の例だと、小柄で身体に厚みのない少年体型なので、特にインポートの場合、お直しは必須。せっかくコレクションラインのワンピースやパンツを手に入れても、ランウェイのモデル...2022.10.10 03:00(2022)ファッションオタク部
#F004 もう一度ブランドに恋できる? いい服は自分をワンランク上に引き上げてくれます。ハイブランドは価格もハイレベルですが、それは品質への信頼、デザイナーのクリエーションやブランドが積み重ねた歴史へのリスペクトの対価だと思っています。憧れをまとう高揚感でモチベーションを上げて日々を楽しく過ごすことが出来る、人生のご褒美といってもいいでしょう。 少女時代から『ファッション通信』(テレビ東京・当時)に夢中だったことは以前お話ししましたが、当時、ブランドというと、バッグやお財布は流行っていたけれどお洋服は限られた一部のファッショニスタや富裕層のもの。自分の足でブティックに行き、ショップスタッフと関係性を構築しなければ新作の情報も、なかなか手が届かないものでした。実際に私が...2022.09.12 03:00(2022)ファッションオタク部
#F003 ベーシックカラーに私が色をプラスするなら⋯ 30代までは、ハイブランドの最新モードを追いかけることに一生懸命な時期もありました。その頃は毎月何冊ものファッション誌を熟読し、毎シーズンワードローブが激変していました。でも最近は、気づいたらトレンドに100%合わせたり、いわゆる女性誌をそのまま参考にすることはほとんどなくなり、「好き」「素敵」と思える実在の人の影響を受けることが増えました。 たとえば西さんのセレクトや言葉にはいつも刺激をいただいていますし、pinterestやインスタグラムで「新鮮で素敵」と感じたものを直接でなくてもどこかで取り入れたり。よく見ているのはオリビア・パレルモ(OliviaPalermo)ですね。セレブリティですが日本人にも無理がない感じのきれいめな...2022.08.08 03:00(2022)ファッションオタク部
#F002 ベーシックカラーに私が色味を使うなら⋯ 私は大人になってからビビットカラーを自ら手に取ることがほとんどなく、クローゼットの中はグレイ、ネイビー、カーキ、ベージュ、黒とニュートラルなベーシックカラーが9割。調子にのって購入した真っ赤なコートやワンピースにチャレンジしたことはあるけれど、着ていて全く落ち着かず、色の分量に疲れてしまって、クローゼットの奥に仕舞い込んでしまいました。こればかりは、私自身のキャラクターなのでおそらく一生変わらない…。でもさすがに地味色一辺倒はつまらないので、試行錯誤を繰り返し鮮やかな色味は分量を調整して着ると、抵抗なく取り入れやすいことが最近ようやく分かってきました。 先日、こんな着方をしてみました。オリーブグリーンのジルサンダーのバンドカラーの...2022.07.11 03:00(2022)ファッションオタク部
#F001 チノパンが気になる 初めまして。西ゆり子の事務所スタッフ、酒井郁江です。生まれながらの「ファッションオタク」である私が、生徒の皆さんと同じ目線で今気になるファッションについて自由に語らせていただくコーナーです。部室のような場にしたいと思っています。 初回なので、自己紹介がわりに私とファッションのかかわりを少しだけ。子供の頃から母が縫ってくれる服に「お姉ちゃんの服とは、ここを変えて」などと細かい注文をつける子だった私は、十代になると毎週、裏原宿に通うようになりました。当時世の中はギャルファッション全盛でしたが、天邪鬼なところがある私は ヴィヴィアン・ウエストウッドとかデコラちゃん系にハマったのです。好きなお店で雑誌『FRUiTS』『Zipper』『CU...2022.06.13 03:00(2022)ファッションオタク部