【年末特別座談会】事務局が語る!着る学校のトリセツ( Secretariat And Fashion )

2025年もあとわずかですね。今年最後のゲストトークは「特別座談会」として、着る学校の事務局と今年を振り返ってみようと思います。


== メンバー ==

西 ゆり子(以下、西校長)

言わずと知れた「着る学校」校長。レッスンではゆりちゃん先生で親しまれている。校長なのに、事務局にときどき怒られる


事務局長T(以下、事務局長)

校長発案の着る学校を立ち上げ、運営を取り仕切る50代男性。ファッションには無頓着だったが、実は最近レッスンの内容を密かに取り入れている


事務局 まっちゃん(以下、まっちゃん)

レッスンのナビゲーターを務める女性エディターで、感覚で生きるゆりちゃん先生の頭の中を言語化して生徒さんに伝える役。ソックス使いをよく褒められる


事務局 Haruka(以下、Haruka)

メールやLINEで主に生徒さんとのやり取りを担当する学校最年少女性。この仕事をするようになって、昔より服が増えている(気がする)


コラムライター(以下、ライター)

「ゲストトーク」と「ファッションオタク部」の構成と原稿執筆を担当。元出版社勤務で人気女性誌の立ち上げなどを手掛け、ファッション大好き女性

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事務局長: 

2022年に西校長の発案で開校した着る学校は、今、登録生徒さんは順調に伸びて1万5千人を超えました。


一同:

おお!


事務局長:

年代としては、50代後半の方々が一番多く、その次に60歳から64歳、さらには50代前半、40代後半と続きます。全体の半数が55歳から65歳までの女性たちですね。


西校長:

その世代ってファッションに無関心なわけではなくて、子育てや仕事に忙殺されて、着る楽しみから少し離れていたと思うの。何年か経ってようやく自分の時間が持てて、さあもう一度おしゃれしようと思ったら、昔好きだった雑誌がない、前に買った服はしっくりこない、トレンドの取り入れ方もわからない、体型だって変わってきた、どうしよう…となりがちなんです。俗に言うおしゃれ迷子。


事務局長:

これからもう一度きちんとおしゃれに取り組みたい、じゃあどんな風になりたい? と思った時に、テレビや雑誌を通して西校長を知って、あんな年の重ね方や着こなしができれば楽しそう! と思ってアクセスしてくれる人が多いですね。


まっちゃん:

ゆりちゃん先生は、スタイリストだからおしゃれなのはもちろんだけど、何よりも自分自身が服を楽しんでいるのがすごく伝わります。


西校長:

それはすごくうれしいな。実際に何歳になっても楽しくてしょうがない(笑


Haruka:

50代の方が多いですが、実際のレッスンはグループレッスンなので20代と80代の生徒さんがファッション談義に花を咲かせたりしています。そんな時、おしゃれを楽しむのに年齢は関係ないんだな、ってひとり嬉しくなっています。


ライター:

着る学校では、開校以来、登録している皆さんに、レッスンの雰囲気を感じていただくために週替わりのコラムを無料でお届けしています。西校長が担当しているのが『スタイリング通信 教えて西校長』


西校長:

読者からのファッションのお悩み相談にこたえながら、ちょっとした着こなしのコツもお話ししています。基礎コースを受けていない方々が多いので、お悩みの内容は少し細かくて「このアイテム私は似合わない、どうしたらいいですか?」という各論が多めです。「これとこれを合わせるのはあり得ない」、「背が低いから無理」という思い込みも根強い。自分で決めたNGアイテムが多いけど、大事なのは全体のバランスで、実は似合う工夫はあるんです。


Haruka:

ゆりちゃん先生は一つひとつの質問に丁寧に答えてくれますが、一つの質問が解決しても「じゃー、これはどうなの?」と悩みは尽きません。


西校長:

ひとつひとつ悩みをつぶす手助けをするより、ご自身で応用できるようにお手伝いするのがおしゃれに近づくことだと思うのね。欲を言えば、おしゃれに対して心が自由になる大切さをもっとお伝えできたらいいな、と思ってます。


Haruka:

ゆりちゃん先生は生徒さんを自立させたい、だから基礎コースでも「この服には赤の靴がいいですか、青の靴がいいですか?」みたいな丸投げの質問にはあえて答えないこともありますね。答えちゃう方が簡単なのかもしれないけど、とにかく自分の「好き」を追求して、あれこれ自分でやってみなさい、と。当初は「答えてあげて〜!」と事務局としてハラハラしていたこともありましたが、今ではそこには深い愛情があるんだな、と思えるようになりました。


事務局長:

まさに、着る学校のコンセプト「着るを楽しむ!着る力を身に着ける!!」ですね。


Haruka:

私は「自分の好きを選ぶ=自立」かな、と。受講したからには自分で立ち上がっていくんだっていうトレーニングを、ファッションを通してやっている。それは素敵なことだなって思います。


まっちゃん:

最初は最短コースの知識とアドバイスを期待していたかもしれない生徒さんも、コース修了後にはこんな感想をくださったりします。

「ゆりちゃん先生には人生における大きな変化を頂き心からお礼を申し上げます。遅まきながら〝好きな服を着る“の意味がラストでよくわかった気がします。今まで何かに縛られていたので、これからはもっと自由におしゃれを楽しんでいきたいと思います」


西校長:

学校を作ってよかった、と思える瞬間です。でも、何より生徒のみなさんの頑張りがあっての着る学校ですね。


ライター:

今年は新しいレッスンも始まりましたね。まず、6月からは1DAYレッスンが毎月開催されています。


事務局長:

実は1 DAYのような短期レッスンは、着る学校としてはずっと封印してきたんです。基礎コースでおしゃれに対する取り組みと心構えをトータルで感じてほしい、それが基本にありますから。でも、授業料も決して安くはないし、3ヶ月もあるし、自分をさらけ出さなきゃいけないし…。ハードルを少し下げる機会も必要ということで、開催を決めました。


まっちゃん:

1時間のオンライン授業なので、アクセサリー、ソックス、スニーカーなどのアイテム切り口が中心で、最近ではレイヤード、といった着こなしを取り上げた回もありました。1DAYの講師をつとめる山下由先生がいみじくも言っていたのは「1 DAYレッスンは料理教室で言えばレシピ別レッスン。今回はハンバーグの巻とか」。ハンバーグを作れたから筑前煮も作れるかと言えばまた別物だと。でもハンバーグができたのがきっかけで料理全体に興味が湧くということもありますよね。


Haruka:

おかげさまで、毎回100名弱の参加があって、実施後のアンケートでもロジカルでわかりやすいと好評ですし、1Dayレッスンをきっかけに基礎コースの受講を決めた方もいらっしゃいました。


西校長:

余談ですが、1 DAYの初回がアクセサリーだった理由は、私含めスタイリスト陣の意見として「洋服はいい線行ってるのに、惰性でアクセサリーをつけて損している人が多い」ということがあった。この際、価値観を少し変えるようお伝えしたい!ということだったんですね。その次のスニーカーは、売り場のメインはハイテクやボリューム中心なんだけれど、着る学校世代の人たちが、若者と同じようなスニーカー履いていて素敵なのかを考えるのがポイントでした。1回限りではありますが、毎回、興味を持ちやすいテーマを取り上げられるようテーマ選びをがんばっています。


Haruka:

あと、1Dayレッスンは過去開催のアーカイブ映像を見たいとの要望もよくいただきます。この場を借りて、アーカイブの一挙公開の検討もぜひお願いします!


事務局長:

ぜひ前向きに検討しましょう! それから、着る学校では、おしゃれの心構え、基礎知識を体系的に学んでいただくには「基礎コース」をまず受けることをオススメしていますが、受講者も増えてニーズも少しずつ多様化してきていることから、コースのバリエーションを増やしました。たとえば4月から平日夜の「キャリアファッションクラス」。バリキャリ専用?と思われそうですが、シーン想定が仕事の場であるだけで、考え方のベースは一般クラスとなんら変わりはありません。管理職のトップでたくさんの部下を統率する立場の人もいれば、パート勤務をしていて、仕事中は制服に着替えるけど、行き帰りの服をもっと楽しみたい人もいて、どちらも一緒に学べる内容になっています。


西校長:

正直なところ、一般クラスに比べて、まだ生徒さんは少ないのですが、私自身が日本の女性の仕事服には、ずっと問題意識を持っているので続けていきたいと思っています。仕事服って、職場の漠然としたTPOや自己規制で無難になりがちだし、なんなら「仕事服の私は本当の私ではありません!」なんて諦めている人もいる。だけど、働いている時間ってとても長いじゃないですか。その時間、自己表現を諦めちゃうことのなんてもったいないことか。


まっちゃん:

無難は敵!西校長がスタイリング監修をしている渋谷のテレビ局のキャスターにいつも言っている言葉です。


西校長:

そう。いつも無難な服を着ていると、そのうち、無難な仕事しかできなくなるよって伝えてます。


ライター:

ここまで今年を振り返ってきましたが、着る学校のこれからについてはいかがでしょうか。


Haruka:

以前に西校長とのゲストトークに登場された「心理的安全性」の講師・石原直樹さんが、スタッフ全員に対して、着る学校の指針を考えるための「アイデアカフェ」というヒアリングの機会を作ってくれました。その時、ゆりちゃん先生は「ファッションを通して世の中をよくしたい、好きな服を着ると自分が笑顔になる、笑顔は周りの人にも波及する、そしたら戦争もなくなるじゃない」と言って、その時はスケールの大きさについていけず、ポカーンとしてしまった(笑。でも、最近はレッスンを受けた生徒さんの笑顔を見ることも多くなり、好きな服、というミニマムなところから、つながるのは世界の平和!私今、平和に貢献しているんだ!と思えるようになってきました。そんな大きいこと想像の外でしたが、それくらいの気持ちで取り組むことが今の私の指針なんです。


まっちゃん:

私は、生徒さんとの継続的なお付き合いを深めていきたいと思っています。基礎コース修了生のためのリアル開催のステップアップレッスンは毎回好評ですが、最近『タンスの肥やしを持ち寄って、みんなで活用の仕方を考えよう』はすごく盛り上がりました。教わる一方ではなく、自分で考える習慣がついている人同士で話し合うのはすごく楽しいです。次回のステップアップレッスンは初めて、講師から各生徒さんに対して「こういうブランド、こういうスタイルの服を試すのもいい」という具体的なアドバイスのレッスンを実施する予定です。スタイリストでも関係性が希薄だとそれも難しいらしいのですが、やはり関係性があるなかで初めて生きるアドバイスだと思います。


事務局長:

登録している生徒さんが多様な形で参加、コミットできる機会を考えていけたら、と考えています。たとえば小さなオープンキャンパス的なものですね。オンラインの1 DAYレッスンををリアルでやったり、卒業生のたちのステップアップレッスンをオンラインで見学できる機会や、大阪など地方開催も遠くない将来実現したいですね。


西校長:

いいね〜。全部やろう!!


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今年もありがとうございました。
よい年をお迎えください。


「着る学校」講師・スタッフ一同



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 1月の1Dayレッスン 「コートと靴から見直す冬のファッション」

 日 時: 2026年1月22日(木)20:00~21:00(60分)

 形 式: オンライン授業(セミナー形式)

 講 師: 山下 由(Stylist)

 ※12月の1Dayレッスンは休講になります。申し訳ありません。

着る学校(校長・西ゆり子)

着る学校は、「スタイリング=着る力」を学ぶコミュニティ(登録無料)。『着るを楽しむ!着る力が身につく!』をコンセプトに、様々なレッスンを通じて、おしゃれの知識や情報を知ることができます。現在、6,000人以上の女性が登録。洋服を楽しむのに年齢は関係ありません。人生100年時代、私たちと一緒におしゃれをもっと!もっと!!楽しみましょう。

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