こんにちは、西ゆり子です。すでに梅雨入りした地域もありますが、6月は雨の多いシーズンです。雨の日は、意識してきれいな色、明るい色の服を身につけましょう。とくにレインコートの色には気をつけて。ただでさえ気分が沈みがちなところに黒やネイビーのレインコートでは、仕事もおしゃれもまったくヤル気が起きません。今年のおすすめはパステルカラー。私が愛用しているのは水色や黄色です。明るい色のレインコートを着ると、「さあ、出かけよう！」と、テンションが上がります。そして、雨の日には「レイングッズを着る」ことを前提にしてコーディネートを考えましょう。先に、中に着るトップスとボトムスを決めてからレインコートを羽織ると、「なんだかしっくりこない」と感じたことはないですか？ そうならないように、「今日は水色のレインコートを着る。だから、中に着る服はこれにしよう」と、レインコートから逆算してコーディネートを考えていけば失敗がありません。レインブーツやレインシューズを履くと決めた場合も、最初に足元とのバランスを考えてから、その日に着る服を選びましょう。
それでは、今月の質問にお答えしましょう。
今月のご質問
Ｑ 洋服の販売員をしています。自分が普段着ないコーディネートを学びたい場合は、どのコースがおすすめですか？ よく着るコーディネートについてもあらためて勉強したいです。（アップルパイさん）
結論から申し上げますと、どんな方の場合でもまずは「着るレッスン・基礎コース」から学んでください。ファッションは、とかくセンスや感性で語られがちですが、他の習い事と一緒で、基本となる知識や理論をしっかり学ぶことが初めの一歩です。言い換えれば、センスがなくても、基礎さえ知っていれば、おしゃれになれるのです。洋服の販売のお仕事をされているのであれば、プロとしてさらなる自信が持てるようになるでしょう。店頭のボディに着せる服をコーディネートする際も、基礎を知らずに自己流でコーディネートをするのは〝形無し″で、基礎を知っている上であえてそのルールを飛び越えるのが〝形破り″。一見同じように見えてもこの２つはまったく違うので、アップルパイさんには、ぜひ基礎コースで学んでいただきたいと思います。
実際に、これまでに基礎コースで学ばれたアパレル販売員の方もいらっしゃいます。その方によれば「基礎をきちんと学んだことで、コーディネートの幅が広がり、お客様にもより斬新な提案ができるようになった」そう。また、それまでは感性だけでお客様にアドバイスをしていることにちょっとした不安もあったのが、理論を知ることで自信を持っておすすめできるようになれたとか。もうひとつ、基礎コースはグループレッスンなので、年齢や体型、服の好みが異なる、他の人へのアドバイスも聞くことができます。そうした講師のアドバイスも接客に役に立っていると話してくれました。
また、６月からは毎回ひとつのテーマに焦点を当てた「1Dayレッスン」も新たに開講します。お料理にたとえるなら、基礎コースが「切る、焼く、煮る、出汁をとる」といった基本のノウハウを学ぶのに対し、1Dayレッスンは「カレーを作る」「肉じゃがを作る」といった何かひとつのアイテムやシチュエーションに特化した攻略法。アイテムごとの「着こなしスキル」を自分のものにできれば、自分なりのスタイリングの教科書が出来上がっていきます。具体的には、「アクセサリーの効果的な使い方」「シャツをマスターする方法」など。明日からの着こなしにすぐ応用できる内容ばかりですので、こちらもぜひ参加してみてください。
Ｑ 気に入った洋服が捨てられず、20年選手もザラにあります。でも、古いものばかりのコーディネートでは「古い人」になりそうで不安。古い服を活かして流行に近づけるために、「シルエット」や「色」を今のトレンドに合わせる、ひとつだけでも今のアイテムをプラスするなどしていますが、他に何かいい方法はありますか？（ミンミンさん）
20年前の服を長く愛用しているということは、それだけ自分が好きな服がわかっていらっしゃるということなので素晴らしいと思います。「私はこの服が好きで着ているの」と、胸を張って着てください。
ただし、「シルエット」を今ふうにアレンジしようとすると中途半端になってしまい、かえっておしゃれに見えません。とくに、何か１点流行のアイテムをプラスするのは逆効果。トレンドの服はトレンドの服同士でマッチするようにデザインされているので、古い服と合わせるとバランスが崩れてしまい、ちぐはぐな印象になってしまいます。20年前のトップスは、同じ時代のボトムスと合わせてこそ最もきれいに見えるのです。昔の服で今ふうのルーズなビッグ×ビッグのシルエットを作ろうとしても無理がありますから、女性が最も美しく見えるコンサバな王道のシルエットを目指すなど、その服が本来持つ魅力を大切にしてください。
トレンドの「色」を取り入れるのはいいですね。たとえば、今年は淡いパウダー系の色が流行っているので、手持ちの服の中でパウダー系のものを身に着けるだけで今年の風が味わえます。トップスもボトムスもパウダー系でコーディネートするのが今年のトレンドなので、手持ちのアイテムでトライしてみましょう。流行りのデザインのアクセサリーをつけて、トレンド感をプラスするのもひとつの手。プチプラのアクセサリーなら値段も手ごろなので、気軽に試せるのではないでしょうか。
ミンミンさんだけでなく、みなさんにお伝えしたいのは、常に新しい服を着ることがおしゃれなわけではありません。流行を取り入れることは確かにいい刺激にはなりますが、毎年毎年、新しいトレンドの服ばかりを追いかけているのも、大人の女性としてはちょっとどうかと思います。
本当におしゃれな人は流行の服を着ていなくてもおしゃれです。なぜかと言えば、自分の好みや生き方に迷いがなく、これまで生きてきた人生が着ている服にも反映されているからです。服はその人自身を表す名刺のようなもの。自分が好きな服ならば、たとえ何年前の服でも自信をもって堂々と着こなすのが大人の女性にふさわしいおしゃれだと思います。
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［一般クラス｜授業体験会］
日時： 6月14日（土）10:30～11:30（60分）
講師： 西 ゆり子（着る学校 校長、Stylist）
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日時： 6月17日（火）19:00～20:00（60分）
講師： 西 ゆり子（着る学校 校長、Stylist）
山下 由（一般クラス講師、Stylist）
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形 式： オンライン授業（セミナー形式）
講 師： 山下 由（Stylist）
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