#F013 「清涼感」が夏ワンピースの生命線


 夏のランチ会の服の第一候補といえば、なんといってもワンピースです。女性のきれいなボディラインをよりきれいに見せてくれて、着るだけでサマになるワンピースは私たちの強い味方。これだけ暑い季節になると、初夏までのようにシャツ+パンツ+ジャケットのようなコーディネートは秋まで封印。ワンピースならまとうだけでイベント感もありますし、優しげ・マニッシュ・キュート・エスニックなど、「変身」もたやすくできるのが楽しい。せっかくなら意思を持ってイメージを選ぶと、さらに気分があがりそうです。

 去年の夏、私はノースリーブで昼の太陽の下で過ごすことが多く、ときには肌が痛いと感じるほどでした。そこで今年は、流行のキャミソールワンピース+シアーな長袖インナーの組み合わせも取り入れています。キャミワンピ1枚は一見涼しそうですが、身体が薄い人は胸元がぱかぱかするのが気になってしまいますし、ジャストサイズすぎると風が抜けてくれません。長袖のインナーを重ねると、日差しが肌に直接当たらないし、強烈な冷房もやわらげてくれて、思いのほか快適に過ごせるのは発見でした。できるだけ涼し気に見せたいので、素材は麻ニットや、透け感のあるものがおすすめです。少し袖をたくしあげたり、色々なバランスを研究中です。

 一枚さらっと着るなら、シャツワンピースもはずせません。特に「使える!」と感じているのが、七分袖でバンドカラー、ウエストにドローストリングの紐が仕込まれているタイプ。すとんとした長方形のシルエットをそのまま生かすのも今っぽいですし、ウエストを絞れば着こなしの変化も楽しめます。シャツワンピを買う時は、フルオープンのタイプのほうが、上下のボタンを数個外して動きを出したり、全部開けて中にスリップドレスを着てはおりものとして着たり、着こなしの幅が広いと思います。

 ワンピースは楽な分、油断をすると「アッパッパ」に見えてしまう危険もあります。歳を重ねるとどうしてもボディラインのシャープ感が減るので、清涼感や清潔感を出す工夫をいつも頭に置きたいです。何かしら目が行くポイント=小物を加えることで全体がきりっと引き締まり、素敵に見せることができます。私が特に愛用しているのは、ナチュラルカラーのカンカン帽、汗で傷まないゴールドの地金タイプのジュエリー、日傘です。日傘は昔ながらのレースやカットワークのものに憧れながらも外側が白、内側が黒の機能タイプを選びましたが、せめてもの涼感のためにバンブーハンドルのものを。いかに「おしゃれはやせ我慢」とはいえ、自分が快適でないと楽しくないです。どんなに素敵な装いをしても、汗だくだくだったら周りが「大丈夫?」って心配してしまいますから(笑)。

 いくつかのポイントに黒をさして、少しだけ秋を先取りしたコーディネート。

 オーラリーのサマーウールのキャミソールワンピースは、裏地なしのサラッとした肌ざわりで、意外にも盛夏に対応。スリットも深く、軽さがある。けむるような透け感インナーはフィービーファイロ時代のセリーヌ。素材はシルクウール。

 足元はシアーな黒ソックスにジルサンダーのストラップサンダルの組み合わせ。カンカン帽は、銀座東急プラザの「アダムエロペ」で。じつは目当ての海外メゾンブランドのものが売り切れで第二案で買ったが、お手頃価格ながらフィット感もよく色々な服に合わせやすく愛用して4年め。エルメスのペガサスのピンブローチを刺して。ピアスとリングは、石のない地金タイプを。

着る学校(校長・西ゆり子)

着る学校は、「スタイリング=着る力」を学ぶコミュニティ(登録無料)。『着るを楽しむ!着る力が身につく!』をコンセプトに、様々なレッスンを通じて、おしゃれの知識や情報を知ることができます。現在、6,000人以上の女性が登録。洋服を楽しむのに年齢は関係ありません。人生100年時代、私たちと一緒におしゃれをもっと!もっと!!楽しみましょう。

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