#F015 最高の一着と巡り合う10月の「旅」


 待ち侘びた秋の気配がやっとやってきましたね。パーソナルカラーがディープオータムの私にとって、1年で一番好きな季節がやってきました。

 さて、10月の大事なファッション活動と言えば、コート選びです。コートは冬のコーディネートの中でいちばん分量が大きくお値段も張りますから、慎重に検討します。まず、いくつかのお気に入りブランドのコレクションとオンラインで今季のコートのラインナップをざっと下見。次に、お店を実際に回ってできる限り試着します。人気の型は早々にサイズ欠品になってしまったりしますから。シーズン初めの品数豊富な中から、運命の一着に出会う旅を楽しみます。だから、かなり気に入っても最初のお店で決めてしまわず、数が少なければルールの範囲でお取り置きをお願いするなどして、試着の旅を続けます。そこから更に「あのコートなら手持ちのこれにもあれにも合う……」と自分の心の中で比べて投票して、納得出来たらついに購入する感じです。

 今年はすでに気になっているものがありまして……ザ・ロウの黒のロングコートです。

 ここ数年、個人的にニュアンスカラーのモスグリーンやバーガンディ、マスタード色などが中心でした。形もチェスターが多かったけれど、この冬は全身を暖かく包んでくれるエレガントなマキシコートに心惹かれます。夏にシアーな黒中心のコーディネートでエッジのきいたモードな着こなしを意識するのが楽しいと思ったのをきっかけに、冬のコートも思い切って黒に挑戦してみたいと思いました。ザ・ロウでボタンがなくベルトを結ぶ形のコートを試着してみました。素材が上質なせいか、黒一色でも顔映りがよく、最近言われ始めた「クワイエット・ラグジュアリー」という言葉を思い浮かべました。着心地も、袖だけにシルクの裏地をつけたタイプは驚くほど軽いんです。コートが重いと、肩が凝ったり、電車やデパートで手に持った時もずっしりとして、だんだん手が伸びなくなります。その点、これならお値段は張るけど10年着られるかも……と今、前向きに検討中です。いつも「高いから」と自分に言い聞かせてザ・ロウに近づかなかったのですが、毎年言っているなら早く買った方が結果長く楽しめるんじゃないかって(笑)。

 コートを着ると見えるのはほぼ衿もとの三角ゾーンだけですが、レイヤーも楽しみたいですね。バンドカラーのシャツ、ハイネックのセーター+ジャケットで衿がチラ見えしているのも素敵かもしれません。ブローチのアレンジも楽しそうです。

 アウター選びは難しいですが、悩む時間もまた楽しいもの。迷ったらとにかく試着、お店で袖を通した時にどれだけテンションが上がるか、自分が納得できるものとの出会いを大切にしましょう。コートは冬の主役ですし、大事にすれば時がたってもまた素敵に着られます。少し背伸びをして、投資をする価値があるのではないでしょうか。いいコートは出かけるときにテンションが上がりますから!


 「大好きなくすみカラーも、顔回りに大きく使うと顔色も影響を受ける気がして。かといってビビッドな色は落ち着かないので、色を「かませる」少し変化球の着かたで」(Ikueさん)。「ザ・ロウ」のシャツドレスの首元にパンプキンカラーは「バトナー」のノースリーブトップスの衿をのぞかせて。パンツは「ジルサンダー」。靴は「トッズ」。

着る学校(校長・西ゆり子)

着る学校は、「スタイリング=着る力」を学ぶコミュニティ(登録無料)。『着るを楽しむ!着る力が身につく!』をコンセプトに、様々なレッスンを通じて、おしゃれの知識や情報を知ることができます。現在、6,000人以上の女性が登録。洋服を楽しむのに年齢は関係ありません。人生100年時代、私たちと一緒におしゃれをもっと!もっと!!楽しみましょう。

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