こんにちは、西ゆり子です。今月は「素材」選びの重要性についてお話をしています。前回のスタイリング通信では、「素材」には、大きく分けて、天然繊維と化学繊維、そして、その中間にあたる再生繊維があるというお話をしました。
では、それぞれの「素材」でできた服は、どんなシーンにふさわしいのでしょうか。まず、ベーシックなシーンで着る服は、天然繊維のものを選ぶことをおすすめします。何年も着られる定番のニット、コンサバなジャケットやコートなどは、どんな色でも自分に自然と馴染んでくれる天然繊維のものを着たほうが、見た目にもエレガントでシックな印象を与えます。特に、ある程度の年齢になったら、ベーシックなアイテムほど、ウールやカシミヤ、シルクといった天然繊維のものを身に着けるようにしましょう。直接、肌に触れる下着やインナーも、肌に優しい天然素材のものがいいですね。
反対に、トレンドのデザインや色で、ちょっと冒険してみたいときは化学繊維の服で攻めるのもよし。同じピンクでも、発色のいい化学繊維なら、ピカピカの蛍光ピンクで攻めのファッションにチャレンジできますね。ZARAのような遊び心満載のデザインの服も、手ごろな価格の化学繊維のほうが気軽に楽しめるというものです。ただ、化学繊維の服を買うときは、同じデザインでも、色によって高価に見えたり、安っぽく見えたりするので、どの色を選べばチープに見えないかを見極めることが大切です。また、「絶対、これがデザイナーのイチオシだよね」という色が必ずあるので、その“イチオシ”を買えば間違いなし! 下手に妥協して、二番手、三番手の色を買ってしまうと、化学繊維ならではの魅力が半減してしまうので、気をつけて。
また、デザインに流行があるように、「素材」にもトレンドがあります。環境保護の意識が高まっている近年は、かつて大人気だったリアルファーを使っているブランドはほぼありません。リアルファーのコートやショールをすでに持っているなら、今、着るのもいいですが、これから新しく買う場合は、軽くてエコなフェイクファーのほうが、断然、おしゃれに見えるでしょう。
トレンドと言えば、近頃、私が注目しているのはネオプレーンという「素材」です。もともと、スキューバダイビングのウエットスーツなどに使われていた合成生地で、軽くて暖かく、防水効果もバッチリ!2014年頃からファッション界でも使われるようになり、ワンピースやパンツなどに使われるだけでなく、寒い季節のアウターとしてもうってつけ。先日、ユニクロで見つけたネオプレーンの白いパーカーを、目下、私も愛用しています。これ1枚で、コートを着なくてもへっちゃらなほど暖かい。ちょっとしたハリ感が出る風合いも気に入っています。
このネオプレーンのように新しい「素材」や、今まであまり着たことのない「素材」にチャレンジしてみると、おしゃれの幅も広がって楽しめます。様々なファッションにチャレンジしてみたいなら、あらためて「素材」に目を向けてみませんか。それぞれの「素材」のさらに詳しい特徴は「テーマレッスン」でもお伝えしますので、ぜひご参加ください!
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