#S012 色のバランスの法則


 こんにちは、西ゆり子です。すっかり秋も深まり、心置きなく長袖を着られるようになりました。おしゃれをするにもベストシーズン。毎朝、今日は何を着ようかとワクワクしながら、私も日々のコーディネートを楽しんでいます。

 さて、前回、前々回と「バランス」についてお話しました。この2回では上半身と下半身のシルエットのバランスについてお伝えしましたが、もうひとつ、おしゃれを心がける上で忘れてはならないのが、色のバランスです。たとえ同じ色の組み合わせでも、どの色をどのくらいの面積でとり入れるかで、実は、おしゃれの度合いもグンと違ってきます。

 少し専門的な表現をすると、すべての色には「重さ」があります。一番軽い色が白で、一番重い色が黒。薄い色が軽くて、濃い色が重い。そして、上半身に軽い色、下半身に重い色を組み合わせると、安定感のある着こなしが生まれます。たとえば、黒髪の女性が白いブラウスに黒いスカートを履いて、黒い靴を履いた姿を想像してみてください。非常にバランスがよく、安定しているでしょう。反対に、黒い髪の女性が黒いブラウスを着て、白いスカートと白い靴を履いていたらどうでしょう? なんだか不安定な印象ですよね。でも、その場合、白い靴ではなく、黒いロングブーツを履けばバランスがとれる。これも「重い色は下のほうが安定する」の法則です。

 ただ、面白いことに、白いシャツ+黒いスカートの組み合わせより、黒いシャツ+白いスカートのほうがおしゃれに見える。なぜかと言えば、安定感のある色の組み合わせはバランスがいいだけに、「普通」で「大人しく」見えてしまうんですね。それを逆手にとって、その安定のバランスを、ちょっとだけ崩してみる。そうすると、かなりおしゃれ度の高い着こなしが完成するというわけです。

 色のバランスは、トップスとボトムスの服だけで調整するのではなく、襟元につけるアクセサリーや足元を彩るカラータイツやソックスなどで全身のメリハリをつけるのもいいですね。一般的に、軽い色と重い色の組み合わせの場合、軽い色の面積を大きく、重い色の面積を小さくしたほうが、よりおしゃれに見えるという法則もあります。

 カーディガン、マフラー、手袋、コートなど、カラフルなアイテムが楽しめるこれからのシーズン、様々な色の組み合わせを試してみて、あなたらしいバランスを見つけてみてはいかがでしょう。そして、シルエットでも、色でも、「これぞ!」というバランスの着こなしができたら、写真を撮って、できればSNSに投稿してみてください。みなさんのベストバランスな着こなしを、私も楽しみに待っています。

着る学校(校長・西ゆり子)

着る学校は、「スタイリング=着る力」を学ぶコミュニティ(登録無料)。『着るを楽しむ!着る力が身につく!』をコンセプトに、様々なレッスンを通じて、おしゃれの知識や情報を知ることができます。現在、6,000人以上の女性が登録。洋服を楽しむのに年齢は関係ありません。人生100年時代、私たちと一緒におしゃれをもっと!もっと!!楽しみましょう。

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