#F021 「下」から「上」に シャツの調理法も今年はちょっと違います


 いま、いちばん気に入って登場回数が多いのは、メンズライクなオーバーサイズのシャツや、バンドカラーで着丈長めのシャツワンピースです。

 特に、タートルネックの上にオーバーサイズのシャツの組み合わせがここのところのマイブームです。数年前まではシャツと言えばトラッドな装い、セーターのインナーに着ることがほとんどでしたが、今はちょっとそれだとおりこうさんな感じに振れ過ぎるので、ジャケットやコート、ワンピースとして羽織るスタイルが好きです。着方もきっちり着るというより袖口をブラウジングしたり、前ボタンも2つだけ留めて中のニットを見せるとか、ゆるっと抜け感のある「シャツの調理法」を意識しています。

 1月のコラムでオーダーにハマっているお話を前にしましたが、じつはシャツも数着作りました。

 名古屋の「シャツのマルヤス」でお願いした初めてのシャツは、じつはザ・ロウのコットンシャツがベース。薄手で張りと艶感があり、海外サイトで見て一目で気に入りましたが、日本に入荷がなく、似たものも見つからず。そもそも私は小柄なのでインポートブランドだとたいてい袖が長く、デザインニュアンスを変えずに直すのは一苦労で、お直し代もばかになりません。それなら最初から自分にジャストサイズなものを作るのもあり? と挑戦しました。お店にシャツの画像を何枚か送って、折り返しいただいた20種くらいの生地サンプルの中からイメージに近い色と素材感のものを選んで仕立てていただきました。周りの反応ですか? 面白いことに、女性はアパレルのプロでない限り、カフスの詳細とかボタンや裏地なんかには目が行かないようで、気付いてコメントされるのは男性が多いです。つまりディテールで自分らしさを出すシャツオーダーは、私の中の〝男性目線″なのかも。でも今後ずっとオーダーと決めているわけではなく、モードブランドで自分にドンピシャのデザイナーさんがまた登場したら、再び推しに一生懸命になるのでしょう。そのあたりは柔軟に、自由に考えています。

 今日選んだのはオーラリーのシャツ。ウールでありながら、薄手でさらりとした素材なので冷房の季節にも活躍しそう。比翼仕立てで胸ポケットがなく、落ち感もあるので、かさばらず、セリーヌのコートとロロピアーナの中厚手タートルの間に着ても窮屈さがないそう。パンツは「アンスナム」でのオーダー。こういったニュアンスカラー同士の組み合わせを鏡の前で試して楽しんでいます。サングラスはザ・ロウとアイヴァンのコラボ。

着る学校(校長・西ゆり子)

着る学校は、「スタイリング=着る力」を学ぶコミュニティ(登録無料)。『着るを楽しむ!着る力が身につく!』をコンセプトに、様々なレッスンを通じて、おしゃれの知識や情報を知ることができます。現在、6,000人以上の女性が登録。洋服を楽しむのに年齢は関係ありません。人生100年時代、私たちと一緒におしゃれをもっと!もっと!!楽しみましょう。

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