#S039 春先まで、ニットをおしゃれに着こなそう


 こんにちは、西ゆり子です。毎日、寒い日が続いていますが、みなさん、元気に過ごしていらっしゃるでしょうか? 2月は1年の中で最も寒い時期。気温が低いとヤル気も失せて、何をするにも億劫になりがちです。そんなときこそ、自分の好きな服を着て、毎日を楽しく過ごしていきましょう。気分が明るくなる色のコートを着たり、心が躍るようなデザインの服でお出かけすれば、「寒くても、へっちゃら!」な心境になれるというものです。

 この時期のデイリーウェアとして欠かせないのがニットです。とくに、ニットのトップスは秋口から春先までの必需品ですから、どなたも必ず何枚かは持っているはず。ところが、その割にはおしゃれに着こなしている方が意外に少ないという印象です。定番のニットだからこそ、もっとおしゃれに着こなすために、今月はニットの基礎知識と攻略法についてお話しましょう。

 そもそも、ニットは編み方の名称です。ニットとは、1本の糸でループを作りながら編んだ生地のこと。ループを作りながら編むことで、生地が伸び縮みしてストレッチが効くので、ラクに着ることができるのです。ファッション誌などでは、「ニット=トップス」という意味で使われがちですが、ニット生地で仕立てられたアイテムならば、必ずしもトップスに限りません。ボトムスでもワンピースでも、帽子や手袋などの小物もすべて「ニット」なのだということを、まずは知っておきましょう。

 その中で日常的に出番が多いのは、やはりセーターやカーディガンといったトップスです。実は、ひとくちにニットと言っても、編み目の密度(ゲージ)と編み方の違いによって、ハイゲージ、ローゲージ、ミドルゲージと、3種類に分かれています。ハイゲージは編み目が最も細かく、生地が薄手のタイプ。ローゲージは最も編み目が粗く、フィッシャマンズセーターなどデザイン性の高いものが多く、ざっくりした厚みのある生地。ミドルゲージはその中間で、いわゆる「昭和のセーター」のようなイメージです。この3種類の中からどれを選ぶかは、着たいシーンや用途によって自ずと違ってきますが、大人の女性が日常的に着る場合はハイゲージがおすすめです。薄手のハイゲージなら、ジャンパースカートやジレなどともコーディネートしやすく、上にジャケットやコートを羽織る場合もモコモコせずに軽快です。ミドルゲージと比べると少し寒そうな印象ですが、暖房が効いている室内で過ごすならハイゲージで十分でしょう。

 おしゃれに着こなすための注意点としては、「ニット・オン・ニット」はNGということを覚えておきましょう。たとえば、ハイゲージのトップスの上に、ミドルゲージのカーディガンを羽織っている方を見かけますが、この組み合わせは絶対におしゃれには見えません。なぜなら、ニットという素材は同じでも、ゲージの大きさが違うものを組み合わせると違和感が生じてしまうのです。ハイゲージの上にハイゲージを重ね着するのもNGです。その理由は、ひとくちにハイゲージと言っても、まったく同じゲージで編んでいるものはひとつもないからです。ほんのわずかでも糸の太さが違えばゲージの大きさが微妙に違ってきますし、素材も、一方がウール100%なのに対し、片方にアクリルが多少でも混ざっていれば、それだけで違和感が生じてしまうのです。

 もちろん、最初から「ワンセットで着る」ことを前提にして作られているツインニットはこの限りではありません。トップスとカーディガンがまったく同じ素材、同じゲージで編まれているので、こちらは気にする必要はありません。ただ、ツインニットをおしゃれに着こなすのは意外と難しいんですね。とくに、クルーネックの半袖のトップスにカーディガンという一般的なタイプのツインニットは、そのまま着ると「昭和のミセス」のような野暮ったいイメージになってしまいます。この“おばさんっぽさ”を払拭する方法は2つ。ひとつめは、中に着るトップスをスカートやパンツにウエストインすること。この手のツインニットが野暮ったく見えるのは「中途半端なミドル丈」であることが一番の原因です。なので、トップスをインして流行りのクロプト丈にアレンジすれば、いまどき感が生まれておしゃれに見えますし、脚長効果もバッチリです。

 ふたつめは、中に着るトップスが“攻めている”デザインのものを選ぶこと。以前、私が愛用していたFOXYのツインニットは、トップスがノースリーブでハイネックのものでした。カーディガンを脱いだときにノースリーブだと、周囲の人もドキドキしますよね。また、Vネックのトップスもおすすめです。Vゾーンから潔く素肌を見せることで、“いい女っぷり”が上がります。クルーネックのニットはカジュアル感が強いので、そのままだと「ミセスの普段着」に見えてしまいがち。ツインニットに限らず、クルーネックのニットをシャキッと着たいときは、下にシャツやブラウスを着て、首元から襟をのぞかせると“きちんと感”がアップします。

 もうひとつ、ツインニット以外のニットをどうしても重ねて着たい場合は、トップスとカーディガンの間に襟付きのシャツを1枚着ること。ニットの間にまったく素材の違うシャツを1枚挟むことで、ゲージの違いを中和させることができるのです。シャツの代わりに、大判のスカーフを胸元に垂らしてもいいでしょう。

 サイズに関して言えば、上にもう1枚羽織ることが多いハイゲージはジャストサイズか、体につかず離れずのものを。ローゲージの場合は大き目のサイズをダボッと着ても可愛いですね。ゲージが粗くなればなるほど、ルーズに着たほうがこなれて見えます。近頃は、ファッションの世界でもジェンダーレス化が進んでいるので、ニットならメンズのトップスから選ぶのもアリでしょう。レディース、メンズの枠にとらわれず、自分の着たいサイズやシルエットを選ぶのがいまどきのトレンドです。

 真冬には欠かせないニットですが、実は、ニットが最も活躍するのは春先です。日中はポカポカ陽気でも、日が暮れると突然冷え込むこの時期にお出かけするときは、バッグの中にニットのカーディガンを1枚持っていれば安心です。気温が不安定な日は、薄手のワンピースの上にVネックのニットのトップスを重ね着するのも脱ぎ着が出来て便利でしょう。3月になると、売り場がすべて春物や初夏に向けたアイテムに変わります。2月のうちに、春先を意識したニットを手に入れておけば、春先のおしゃれも快適に楽しめるというものです。

お気に入りのニットカーディガンにスムース素材のタートルネック、パープルのボトムスのコーデ。パープルは合わせにくいように見えて、実は何にでも合うというのが西ゆり子流。やっぱり好きなものを選ぶのがもっとも大切です。さあ、みんなでとんがろう!!

着る学校(校長・西ゆり子)

着る学校は、「スタイリング=着る力」を学ぶコミュニティ(登録無料)。『着るを楽しむ!着る力が身につく!』をコンセプトに、様々なレッスンを通じて、おしゃれの知識や情報を知ることができます。現在、6,000人以上の女性が登録。洋服を楽しむのに年齢は関係ありません。人生100年時代、私たちと一緒におしゃれをもっと!もっと!!楽しみましょう。

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