#S028 テーマレッスンを終えて【Dさん篇】


 こんにちは、西ゆり子です。今回のスタイリング通信も、先週に引き続き、昨年度のテーマレッスンに参加してくださった生徒さんたちとのレッスン内容をご紹介していきます。

◎Dさん(50代・兵庫県)

 毎月、新幹線に乗って兵庫からテーマレッスンに参加してくださったDさん。最初のほうの着こなしは、少しToo Muchな印象を受けました。流行に関心があり、BEAMSなどでトレンドのアイテムを頻繁に買っているというお話でしたが、それが「盛りすぎ」の着こなしに見えてしまうのは、トレンド+トレンドで足し算のコーディネートになってしまうのが原因かもと思いました。

 もうひとつ、ご自身いわく「これまでは流行の服を適当に着ていた」ということで、最初の頃のDさんには「自分の路線はこれ!」という確固たるおしゃれのポリシーがなかったんですね。だから、いくら流行のアイテムを組み合わせても統一性がなく、ちぐはぐな印象になってしまったのでしょう。

 そこで、「自分が本当に好きなのはどんな服なのか考えてみましょう」とお話したところ、Dさんは思い切って、今まで着ていたワードローブをすべて見えない場所に片付けたそう。その上で、どんな服を買い足していこうかと考えたときに、「ゆり子先生が着ているような色の組み合わせが好き」と、気づいたそうです。まさに、ゼロからの再出発! それからのDさんはチャーミングなレディに大変身。色の魅力を最大限に表現するために、上質でシンプルなデザインの服を選び、ヘアスタイルもタイトにまとめてスッキリと。おかげで、全身のバランスもとてもよくなりました。10年後は「スッピンで派手な服を着て、かっこよく、かわいいおばあちゃんになりたい」そうです。色の使い方に目覚め、引き算の美学を学んだDさんなら、いくつになってもかっこいい女性でいられると、私が太鼓判を押しましょう!

 前回と今回、ご紹介したお2人は「バランス」「色」「素材」などの基本を一から学び、おしゃれの基礎力を上げたら、こんなに素敵に変わったという例です。生徒さんたちの変貌ぶりを見る度に、教える側の私も我がことのように嬉しく感じます。次回以降は、また別のタイプの成長を遂げたお2人を紹介しますので、楽しみに待っていてくださいね。

<生徒の声・Dさん>

 着ることが好きで、着ることを楽しんできた“つもり″でした。しかし、着る学校で基礎を学んだら、本当の「着る楽しみ」を味わっていなかったことに気づきました。先生は「一番大事なのは好きな服を着ること」と繰り返し言っていましたが、振り返るとそれまでの私は、お店の人に勧められて、なんかいいなぁと思ったものを着ていました。好きな服、自分の意思でこれが着たい!という服を着ていなかったのです。

 自分の好きに目覚めたのは、先生が着ていたRALPH LAURENのカラフルなセーターに一目惚れした時。「私が着たいのはこういう服だ!」と思ったのです。

 そして、一ヶ月レッスンがなかった冬休みの間を利用して、持っていた服を思い切ってすべて封印。クローゼットをいったんゼロにして、一着ずつ自分の好きな服を集めていったのです。それからは着ることが楽しいこと、楽しいこと。自撮り写真の表情が何より物語っていると思います(笑)。

 繰り返し練習できる、チャットのフォローレッスンがあったのも良かったです。先生のアドバイスは、必ずしも具体的なものではなかったのですが、メッセージを読み解くことで「着る力」が鍛えられたように思います。「自分で考えて着なさい」ということだったんですね。自分なりに考えて結論が出た時はとても嬉しかったです。

 クラスメイトの投稿も刺激になりました。みんなどんどん写真をあげるので、見ているだけで勉強になったし、変わっていくのを見るのも楽しかったです。自分も頑張ろうと思えたし、互いに悩んでいるのも分かるので励し合ったり……。関西からの参加でしたが、またすぐにみんなに会いたくなって、ほぼ毎回参加しました。アフターでお茶したり、もう本当に学生のような気分でした。

 好きな服が揃ってきたので、今は持っている服を「着こなす」ことが目標です。封印した服にも、もう一回チャレンジしてみようと思っています。耳にタコができるほど言われた「スタイリングの基本は、コンサバ、エッジ、華やかさ」。これを知ってからおしゃれのコツが少しつかめたように思います。

 これからも学んだことを大切にして、おしゃれを楽しみたいと思います。目指せ!かっこよく、かわいいおばあちゃんです。

着る学校(校長・西ゆり子)

着る学校は、「スタイリング=着る力」を学ぶコミュニティ(登録無料)。『着るを楽しむ!着る力が身につく!』をコンセプトに、様々なレッスンを通じて、おしゃれの知識や情報を知ることができます。現在、6,000人以上の女性が登録。洋服を楽しむのに年齢は関係ありません。人生100年時代、私たちと一緒におしゃれをもっと!もっと!!楽しみましょう。

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