#S042 「補う」ではなく、「引き立てる」アクセサリー使いを!


 こんにちは、西ゆり子です。5月はおしゃれを楽しむには最適な季節です。明るい日差しに誘われて、胸元が大きく開いたトップスや半袖のワンピースなどもそろそろ着たくなるでしょう。そんな肌の露出が増す時期のおしゃれに、彩りをそえてくれるのがアクセサリー。でも、気をつけてほしいのは、せっかく自分が好きな服を着るのなら、アクセサリーに関しても、その日のコーディネートに本当にふさわしいものだけを身につけてほしいということです。

 なぜ、そう申し上げるのかと言えば、『着る学校』がいちばん大切にしている「自分の本当に好きな服を着る」ことを実践されている方でも、ことアクセサリーに関しては、リング、ピアス(イヤリング)、ネックレスの3点セットを毎回同じ組み合わせで、“定番”のようにつけているケースが目立つからです。確かに、ひと昔前は、お出かけする際にはリング、ピアス、ネックレスの3点セットをつけるのが「おしゃれの常識」とされていました。でも、抜け感のあるラフな装いがよしとされる現在は、もはやそんな時代ではありません。どんなときでも定番の3点セットをつけていると、むしろ“古臭い”着こなしに見えてしまいます。

 さらに、その日に選んだ服との相性を考えず、いつも同じアクセサリーをつけていると、コーデの相乗効果が得られないだけではなく、服の魅力が半減してしまうこともあり、あなた自身も魅力的には見えません。たとえて言うなら、中身のお菓子は違うのに、毎回、同じ包装紙で包んでいるようなもの。それでは、どんなに素敵な服を着てもちっともワクワクしないでしょう。

 そうは言っても、これまでリング、ピアス(イヤリング)、ネックレスの3点セットを当たり前のようにつけていた方は、どれをやめて、どれをつけたらいいのか、判断するのがかなり難しいと思います。そこで、私が提案しているのが、まず、アクセサリーを減らすのではなく、思い切って1カ月間「アクセサリー断食」をしてみましょうということです。近所に買い物に行くときはもちろんのこと、きちんとしたレストランで食事をするときも、習い事のお教室に出かけるときもすべてノーアクセサリーで過ごすのです。これまでアクセサリーに頼っていた方ほど、初めは物足りなく感じて、不安に思うかもしれません。でも、それは裏返せば、アクセサリーさえ付ければ大丈夫!と、〝依存″していたということでもあります。

 1カ月間、ノーアクセサリーで過ごすことで見えてくることが実はたくさんあるのです。「イヤリングをつけないと顔色が悪いから、肌のお手入れをきちんとしよう」と反省する方もいるかもしれないし、「ネックレスをつけないなら、もっと自分の胸元のラインにあったトップスを選ばなきゃ」と気づく方もいるでしょう。つまり、アクセサリーに頼らず生活することで、着こなしに対する感性や自分磨きに関する意識がどんどん研ぎ澄まされていくのです。その結果、1カ月間の断食を終えた後は、ピアスをひとつつける場合でも、「今日の服にはゴールドのフープが似合うな」とか「今日はプチダイヤにしよう」など、本当の意味で、コーデを生かすアクセサリーをつけられるようになるのです。

 「本当かしら?」と思われる方は、ぜひ「アクセサリー断食」にトライしてみましょう。アクセサリーという逃げ場がない状態で1カ月間過ごしてみると、足りない何かを補うアクセサリーづかいではなく、その日の着こなしをひきたてるアクセサリーの使い方がきっとわかります。それができるようになれば、アクセサリー選びがもっともっと楽しくなるでしょう。



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